カサンドラの夫

他称アスペの夫のブログです

妻から死ねと罵倒されました

カサンドラから「アスペ(ルガー症候群)」と診断された夫です。

今日はちょっとしたことから妻とメッセンジャー上で口論になり、お互いにヒートアップしてしまった挙句に妻から「死んでしまえ」と言われました。

あまりの言われように、とても悲しい気持ちになりました。

これ以上自分が切れても自体は解決しないので、一旦やりとりを打ち切りました。

その後も私を罵倒するメッセージが届いてきていますが、返信はあえてしていません。

どうして妻カサンドラはこのような人間になってしまったのか。責任は私にあるのでしょう。

妻のことを気がおかしくなった可哀想な人と思えば、何を言われても怒る気がしなくなるかもしれません。

そう考えて今後は対応していきたいと思います。

アスペルガーとして楽しく生きる 吉濱ツトム

吉濱ツトムさんと言う方の書かれた「アスペルガーとして楽しく生きる」という本を読みました。

自身もアスペルガー症候群の患者として、アスペルガー症候群に悩む人たちのカウンセリングを生業とされているようです。

アスペルガーとして楽しく生きる

アスペルガーとして楽しく生きる

アスペルガーだからこその生き方

本書は大きく3つのパートに分かれていて、

  • 前半(1,2章):吉濱ツトム先生自身の生い立ち、病歴
  • 中盤(3,4章):アスペルガー症候群に対する具体的アドバイス
  • 後半(5章):吉濱先生が実際にカウンセリングした例の紹介

となっていました。

前半は結構スピリチュアル寄りの発言がいろいろと出てきて、理系人間の自分は胡散臭いなぁと思いながら読んでいたのですが、中盤以降はちゃんとした科学的理論に基づく内容になってきたので安心しました。

僕は、発達障害に関する専門書や論文を読みあさりました。そして、発達障害はトラウマなどの心の問題ではなく、脳の器質障害であること、それを証明する長期的な臨床研究の蓄積が膨大にあることを初めて知ったのです。そこには改善方法も論理的に分かりやすく示されていて、しかも多くの人に即効性があることが、データで明らかにされていました。

とありました。

具体的な改善方法

本書の中では特に第3章、「僕が僕に行なったアスペルガー改善法」という部分が最も参考になりました。

吉濱先生が挙げる、アスペルガーの具体的な改善方法を紹介します。

  1. 生理学に基づいた健康法
  2. 環境を変えることで行動を変える(環境圧力)
  3. 行動を変えれば心も変わる(行動療法)
  4. ものごとを正しく受け止める(認知療法)
  5. 体を鍛える(肉体強化)
  6. 具体的に生活の中に取り入れる(習慣化)

生理学に基づいた健康法

ここで吉濱先生が紹介されていたのは、主に食餌療法でした。

  1. 一日一食
  2. ローカーボ(糖質制限食)
  3. 必須栄養素のサプリメント

の3項目です。

が、食べることが唯一の楽しみの自分にとっては、一日一食と言うのは拷問に近い・・・

2番目の糖質制限食については、最近体重が気になり始めたので意識して取り組んでいました。実際にはあまり体重が減っていないので、糖質制限の仕方が甘いのかも知れませんが。

3番目のサプリメントについて。吉濱先生曰く、

アスペルガーには、ビタミンB群、ビタミンE、鉄、亜鉛EPA飽和脂肪酸)、タンパク質が不足しています。

とのこと。これらの栄養素を複合的にサプリメントで取るとよいとのことでしたが、具体的な製品名については紹介がなかったのでちょっと困りました。

上記の栄養素をまるごとamazonの検索窓に入力したら、みどりむしのサプリメントがヒットしましたが、ミドリムシは・・・さすがに・・・「ユーグレナ」と言ってくれればまだ抵抗がないのですが。

環境を変えることで行動を変える(環境圧力)

ここで紹介されている環境圧力とは、犯罪心理学で有名な「割れ窓理論」のことと思いました。

https://ja.wikipedia.org/wiki/割れ窓理論

アスペルガー症候群は周りの環境にとても影響されやすいとのこと。意識して自分の身の回りの環境を心地よいものに整えていくことで生きやすくなるという内容です。

自分は正直に言えば、よく知らない人とのコミュニケーションをとるのは苦手なのですが、今の職場ではそれが必須なので、少し疲れてしまうのかも知れません。かと言って仕事を変えるわけにもいかないから辛いです。

行動を変えれば心も変わる(行動療法)

アスペルガーの問題行動の多くは、その人の心の持ち方とは関係がありません。たいていの場合、適切な行動パターンを知らないことから起こります。

(中略)

心が変われば行動も変わると言う考え方もあるでしょうが、心を変えるなんて至難の業。ならば反対に、行動を変えることによって、心や思考、感情、意識を変えてしまおうというのが、行動療法です。

適切な行動パターンを少しずつ習得して行くようにせよとのこと。その際も一気にやろうとせず、習慣化するものを1ヶ月に2つまでに絞ってやる方が良いとのことでした。

自分の場合は、どちらかと言うと不適切な行動(定型の人は絶対にしないような悪癖)をしないようにするのが主眼になってきそうで、どうしたら良いのかよく分かりません。

ものごとを正しく受け止める(認知療法)

アスペルガーの多くは、自分に対する認知や、外界に対する認知が歪んでいます。その結果、自分や他人を苦しめるような思考を四六時中めぐらせることになってしまうのです。認知が正しく、健全であれば、それに見合った正しく健全な思考、感情が生まれるはずなのに。

ここで述べられているアスペルガー特有の「認知の歪み」については自分も自覚することがあって、身の回りの人々が自分に善かれと思ってやってくれたことでも、「自分のことを哀れんでいるんだ」とか「自分のことを嫌っているんだ」と思ってしまうことがよくあります。その思いが態度に出てしまい、相手に嫌われてしまうことも多々あったように思います。

吉濱先生曰く、「平均的な人たちの認知を積極的に採用」し、それを自分の誤った認知に上書き修正していくことで、長期的に改善して行ったと言うことです。

体を鍛える(肉体強化)

現実世界においては、肉体が主役になります。つまり、意識が肉体に与える影響よりも、肉体が意識に与える影響のほうが大きいと考えてきました。肉体が不安定になれば、意識や感情も不安定になります。

これは一言で言えば、「健全なる精神は健全なる身体に宿る」ということでしょう(尤も、この金言自体は誤訳と言う話もありますが)。

ネガティブな意味では、ここで述べられていることはすごく納得できます。というのは、自分は体が疲れている時は判断力と自制力がうまく働かず、些細なことから妻カサンドラと口論になってしまうことがあったからです。懲りて、疲れている時は余り込み入った話をしないように注意してきました。

運動面では、最近ingressにハマっていて、毎日1時間以上ウォーキングしているので、それが良い効果を発揮してくれると良いと思うのですが。

具体的に生活の中に取り入れる(習慣化)

そして最も肝心なのは、この五つの項目を生活の中に取り入れて行くということです。「生理学に基づいた健康法」「環境圧力」「行動療法」「認知療法」「肉体強化」を日常生活に取り入れて、日々の習慣にしていきます。マイナスの行動をできるだけ減らしたうえで、望ましいプラスの行動をいかに増やしていけるか、それが重要な課題です。


そのため僕はまず、習慣とルールを明確にわけるよう、心がけました。
健康についていえば、「炭水化物を摂らない」というのは習慣です。
ルール化というのは、たとえば「低血糖になったときはなにもできないから、映画を観ておとなしくしている」といった、ある特定の状態における具体的な対処法のこと。

自分にとっていちばん難しいのが、この「習慣化」かも知れません。「のど元を過ぎれば熱さを忘れる」という諺がありますが、自分は何か後悔するような出来事があって、反省したとしてもそれが長続きをしないという悪い面があります。

それで妻カサンドラとは繰り返し喧嘩になって、ついには別居を言い渡されるまでに発展してしまったのですから。

「習慣」と「ルール」をわけて考えるという吉濱先生の発想は新鮮でした。

自分が取り入れるべき習慣とルール

そこで、自分が取り入れるべき習慣とルールを考えてみました。

習慣

  • サプリメントを摂取
  • 炭水化物を摂らない
  • 家ではお酒を飲まない
  • 運動を定期的にする(ウォーキング、筋力トレーニング)
  • 他人のせいにしない(自分の悪癖です)
  • 定期的に掃除する(環境圧力の一環)

ルール

  • 疲れているときは込み入った話をしない
  • 外でやむなく飲酒をしたときは、酔いを覚ましてから帰ってくる
  • キレそうになったらその場を離れる

とりあえず以上のものを習慣化していきたいです。また、思いつくものがあったら追記して行きます。

まとめ

アスペルガー特有の「過集中」がでてしまったせいか、3時間くらいかけて一気に記事を書きました。長くなってしまいましたね。

本書「アスペルガーとして楽しく生きる」は、アスペルガー者として、かつアスペルガー専門のカウンセラーとしての経験から書かれた具体的な示唆に富む一冊で、アスペルガーに悩む方々には是非読んで頂きたい一冊です。

ではまた

自閉症スペクトラム指数テストを受けてみた

カサンドラから「アスペ(ルガー症候群)」と診断された夫です。

自分と似た人を探して、アスペルガー症候群」、「ADHDなどのキーワードで検索して、いろいろな人々のブログを読ませてもらっています。

今日訪れたある方のブログで、自閉症の簡易診断テストが紹介されていたのでやってみました。

テストはこちら>自閉症スペクトラム指数自己診断

50問の質問に対して、

  1. そうである
  2. どちらかといえばそうである
  3. どちらかといえばそうではない(ちがう)
  4. そうではない(ちがう)

の4択で回答して行くと言うものです。

こういう診断テストを受ける時、自分はどうしても「こう言う答えを期待しているんでしょ?」と予測してしまって、過剰に回答する傾向がある気がします。それゆえ、診断結果が真の自分自身を投影しているのか、いつも不安になります。

気になる診断結果は以下の通りでした。

あなたの得点は。

  • 社会的スキル 10点
  • 注意の切り替え 8点
  • 細部への注意 5点
  • コミュニケーション 9点
  • 想像力 6点

閾値を越えています。

合計すると38点でした(50点満点中)。

この数値が高いのか低いのか?

調べてみると、このテストを開発した千葉大学の若林明雄先生の文献によれば、33点以上をカットオフ値とするようです。

以下引用

すなわち、33点以上には成人のアスペルガー症候群高機能自閉症者群の9割近く(87.8%)が含まれるのに対し、健常群ではわずかに3%弱(大学生で2.8%、社会人で2.6%)がそこに含まれるのみであった。したがって、AQの得点が33点以上であることが、自閉症スペクトラム上において病理的水準の自閉症傾向を持つことを意味すると考えられることになる。

「病理的水準」という文言に少しショックを受けました。

若林先生の文献には、アスペルガー症候群患者57名のデータがグラフになってでていましたが、それを見る限りは38点と言う結果はアスペ群の中では低い方なのかなと思ったり。

なんにせよ、失感情症気味の自分にとっては、数値で自己分析が出来るのは本当に助かります。

ではまた

自分がよく見る嫌な夢

自分は夜寝ている間に見た夢のことは朝起きた途端にたいがいは忘れてしまうのですが、嫌な夢を見た時はいつまでも思い出してまた嫌な気分になることがあります。

最近見る嫌な夢のパターン

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自分は実はかつて人を殺したことがあり、その死体をどこかに隠したまま、何食わぬ顔をして日常生活を送っているのです。そしてそのことがいつバレやしないかと、内心ではビクビクしているのです。

「人を殺した」ことを悔いて良心の呵責に悩んでいる、というよりは、単に犯罪行為がバレた結果投獄され、穏やかな日常を奪われることだけを恐れているのです。

このパターンの夢を繰り返して見ている気がします。そのつど状況は異なりますが、「人を殺したことがある」と言う自覚と、それが発覚することに対する恐怖感は共通しています。

極めて自己中心的

こうして改めて夢の内容を文字に起こして解析すると、自分の反応が極めて自己中心的であると気付きました。

殺害された人(具体的な人物像としては一度も夢に出てきたことはないです)に対する謝罪の念や、悔恨は一切なく、純粋に自分の平穏な暮らしが揺るがされることのみを恐れているのです。

相手の立場に立って物事を考えることが全く出来ていないと言うことなのでしょう。覚醒時には理論的に筋道立てて考えることで、相手の立場を慮ることも多少は出来るのですが、無意識下ではやはり出来ないのですかね。

逆に言うと、無意識のうちに相手のことを考えることが出来ないから、脳が疲れている時などに相手の立場を考えられなくなってしまう。

情けないです。

ではまた

Anonymousになる解放感

カサンドラから別居を言い渡されてからの数日間、自宅に戻ることができず、ホテルなどを転々とする日々を送っています。

家にいれば、カサンドラが食事を用意してくれますが、別居中はそうはいきませんので、外食せざるを得ません。

ここぞとばかり(という言い方はおかしいのですが)、今までなかなか行けなかったお店に行ったりしています。

普段の自分であればあまり行かないような店を敢えて訪れ、多様なお客さんの中に紛れてanonymousな存在として、誰からも構われず、誰にも構わずにいるのは、それはそれで心地よいものです。

そこでは、自分の社会的な役割、夫であること、(部下から見れば)上司であること、あるいは(上司から見れば)部下であること、(親から見れば)息子であること、などなど、あらゆるしがらみを捨てることができます。

夫であること、上司であること、部下であること、息子であること。そういったしがらみを全て捨て去ることに解放感すら覚えている自分がいます。日々、そうした役割を演ずることにストレスを感じていたのかも知れませんね。

本当であれば(定型発達者の視点からすれば)、妻から別居を突きつけられている身であり、そんな気分にはなれようもなさそうなものですが。

嫌なことは抑圧して忘れてしまおうとする、心理的防御機構が自分は強く働く気がします。これがアスペルガーのせいなのかはよく分かりません。

話は変わりますが、ハッカー集団のアノニマスがかぶっているあのお面。

あれは国王暗殺を試みるも計画が発覚し処刑された、ガイ・フォークスと言う人物の顔を象ったものらしいです。

その、ガイ・フォークスのお面を被った主人公が活躍する映画が、「Vフォー・ヴェンデッタ」。

マトリックスシリーズのウォシャウスキー姉弟が脚本を担当した作品です。

独裁主義国家に対抗して政権転覆を図るテロリストの物語です。

この映画、個人的にはとても好きな作品なのですが、自分の心の中に流れる反体制派意識、テロルに対する憧憬がそうさせているのかも知れません。
これはアスペルガーの症状ですか?分かりませんね。

話が迷走してしまいましたね。失礼しました。

それでは

初投稿

この度ブログを新しく立ち上げることになりました、自称「カサンドラの夫」です。妻帯者のアラフォー(まだ子無し)です。

今回ブログを始めようと思ったきっかけは、些細なことから妻(以下、カサンドラとする)と喧嘩になり、自分が暴言を吐いてしまったことからカサンドラの怒りが限界を超えてしまい、別居を言い渡されてしまったことです。(詳しくはそのうち改めて書きたいと思います)

思い返せば、結婚当初から喧嘩の絶えない夫婦であったと思います。喧嘩の原因はほとんど自分にあったのでしょう。

「でしょう」と言うのが味噌で、喧嘩の原因が自分にあることに自覚がないのですね。

結婚して数年経つ頃から、

「あなたはアスペ(ルガー症候群)だ、病院へ行って診て貰え」

と言われるようになりました。

そして、

「私はカサンドラ症候群だ、辛い」

とも言われました。

アスペルガー症候群については何となく聞いたことがありましたが、カサンドラ症候群は初耳でした。

Wikipediaから引用します。

カサンドラ症候群;カサンドラ情動剥奪障害(カサンドラしょうこうぐん;カサンドラじょうどうはくだつしょうがい)」とは、アスペルガー症候群(AS)の夫または妻(あるいはパートナー)と情緒的な相互関係が築けないために配偶者やパートナーに生じる、身体的・精神的症状を表す言葉である。アスペルガー症候群の伴侶を持った配偶者は、コミュニケーションがうまくいかず、わかってもらえないことから自信を失ってしまう。また、世間的には問題なく見えるアスペルガーの伴侶への不満を口にしても、人々から信じてもらえない。その葛藤から精神的、身体的苦痛が生じる。

自分がカサンドラに知らず知らずストレスをかけていたことを知り、ショックを受けました。

自分は情緒的なことを論ずるのがとても苦手であると言う自覚はあります。他人の感情を読み取るのが苦手だし、自分の感情を表現するのも得意ではありません。

失感情症(アレキサイシミア)と言うらしいです。

女性はことに情緒的な繋がりを重視しますから、それができない自分に対して不満を募らせるのもむべかるかなですね。
自分は感情表現は苦手ですが、理論的な施行には自信がありますので、このブログでは理論的に自分の置かれた状況を解析していきたいと考えているのです。

そのため、このブログでは赤裸々に自分自身を解剖して語って行きたいと思っています。

また同じ悩みを持つ方々、アスペの夫、カサンドラの妻の方々と交流できればなと思っています。

自分は口語ベースのコミュニケーションは苦手ですが、文字ベースでのコミュニケーションは嫌いではありません。

口語ベースだと、自分のペースで(じっくり吟味しながら)発信できないのが辛いのです。

初回投稿で長くなってしまいましたが、よろしくお願いします。

ではまた